税の学習コーナー

税の学習コーナー学習・応用編 [なぜ、税を納めなければならないのでしょうか] 税のエピソード・日本編

なぜ、税を納めなければならないのでしょうか 税のエピソード・日本編

税にまつわるエピソード・日本編を見てみましょう。

福澤諭吉と税

 1872年に福澤諭吉が発表した『学問のすすめ』の中に、税金とは国民と国との約束であると述べられています。

「学問のすすめ」より 「政府は法令を設けて悪人を制し善人を保護す。これ即ち政府の商売なり。この商売をなすには莫大な費えなれども、政府に米もなく金もなきゆえ、百姓町人より年貢運上を出して政府の勝手方を賜わんと、双方一致の上、相談を取纏めたり。これ即ち政府と人民の約束なり。」資料提供:福沢諭吉旧邸・福沢諭吉記念館

● 訳

 「政府は法令を設けて悪人を取り締まり、善人を保護する(人々の生活や安全を守る)。
 しかし、それを行うには多くの費用が必要になるが、政府自体にはそのお金がないので、税金としてみんなに負担してもらう。これは政府と国民双方が一致した約束である。」

■福澤諭吉

 1835〜1901年。明治時代の啓蒙思想家・教育家。慶應義塾大学創設者。

■「学問のすすめ」

 1872年から1876年までに発表した17編の小冊子。当時の大ベストセラーとなり、1880年までに70万部に及んだと伝えられています。
 福澤が初めて新しい時代の方向を示す思想を展開し、人間平等、実学の重要性、国家の独立、新しい社会の建設を説いています。

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