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都立高教員、生徒の個人情報599人分を紛失

 東京都教育委員会は2024年7月5日、都立高校1校で生徒の個人情報の紛失が発生したと発表した。紛失したのは教員が指導のために個人的に作成した資料で、全校生徒の個人情報599人分が記されていた。発表時点で外部サイトへの掲載は検知されていないという。

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 東京都教育委員会は2024年7月5日、都立高校1校で生徒の個人情報の紛失が発生したと発表した。紛失したのは教員が指導のために個人的に作成した資料で、全校生徒の個人情報599人分が記されていた。発表時点で外部サイトへの掲載は検知されていないという。

 個人情報の紛失事故は都立高校1校で発生。6月26日正午ごろ、同校の生徒から担任に「生徒間で受け渡しされている」との申し出があり発覚した。紛失したのは、同校教員が指導のために個人的に作成した資料で、1学年6学級238名分、2学年6学級184名分の生徒の顔写真・氏名・出席番号、3学年6学級177名の氏名・出席番号・性別の一覧。うち、生徒10名分には生徒の服装や言動などに関する文言が記載されていたという。

 事故の発覚当日、全教職員で敷地内(校舎内外)を捜索したが発見には至らず。翌27日に同校教室でファイルが発見されたが、2学級分の資料については綴じられていなかった。発表時点では、外部サイトなどへの当該画像の掲載は検知されておらず、今後も引き続き2学級分の資料については捜索を行うとしている。

 また、東京都教育委員会は同日、Microsoft Teamsでの都立学校生徒の個人情報漏えい事故について第2報を発表した。事故は、教職員専用のアカウントで取り扱うべき生徒の個人情報を、教職員および生徒共有のアカウントで取り扱ったこと。加えて、Teamsにおいて「プライベート」としなければならないチームの公開範囲を、「パブリック」としたことが原因となって発生。都立学校の生徒から「Teamsで個人情報が閲覧できる状態にある」と東京都教育委員会に連絡があり、第1報を5月31日に発表していた。

 その後の調査で、氏名または写真のみが、一時的に、他校でも閲覧できる状態となっていた学校数が11校。氏名に加え、「体育祭の種目」「生徒会役員」など、校内で周知されている情報が、一時的に、他校でも閲覧できる状態となっていた学校数が18校。氏名に加え、「生年月日」「電話番号」など、校内で周知されない情報が、一時的に、他校でも閲覧できる状態となっていた学校数が5校だったことを明らかにした。

 校内で周知されない情報が閲覧できる状態となっていた、三鷹中等教育学校、大泉高等学校・附属中学校、武蔵村山高等学校、五日市高等学校、中央ろう学校の5校については、それぞれ漏えいした情報や、事故発生後の対応など詳細を掲載している。

 東京都教育委員会では、再発防止に向け、Teams事故再発防止委員会を設置。教員向けの周知資料や研修資料等を作成し、全教職員の理解を着実に進めるとともに、システムの設定変更なども含めた検討を行うとしている。
 

《川端珠紀》

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