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経営計画

当社は、2023年4月27日付で、2023年度を開始年度とする新たな中期経営計画「VISION2025」を策定しました。

前中期経営計画「VISION2023」の主要経営指標の前倒し達成と、地政学リスク増大によるサプライチェーンの見直しや世界経済動向の不透明化など、当社を取り巻く事業環境の大きな変化を踏まえて、企業価値最大化の観点から前中期経営計画「VISION2023」の基本戦略「変革と成長」を強化しております。



■位置付け

「VISION2025」では、「VISION2023」で掲げた基本戦略「変革と成長」は不変とし、事業ポートフォリオを最適化することで成長モメンタムを加速し、企業価値最大化を目指していきます。


■基本戦略

「VISION2025」では、「変革と成長」を基本戦略とした事業ポートフォリオとキャピタル・アロケーションの最適化を図るとともに、サステナビリティ経営を推進し、企業価値の最大化に向けて取り組んでいきます。また、これらの取り組みを通じて、安定的にROE10%を確保する体質を構築し、PBR1.0倍超の早期実現を目指していきます。


<企業価値の最大化に向けた、事業ポートフォリオの最適化>

「VISION2025」では、企業価値最大化の観点で中期的な事業の成長性と自社の資本効率性を考慮した資源配分を行い、2025年度に向けて最適な事業ポートフォリオ変革をさらに進め、持続的な企業価値と株主価値の向上に取り組んでいきます。


<戦略強化の方向性>

「VISION2025」では、当社を取り巻く事業環境の変化と企業価値最大化の観点から、「VISION2023」より戦略強化の方向性を見直し、当社の目指すべき事業戦略をより明確にするために分野名称を変更いたしました。

分野 戦略強化の方向性
モビリティ&テレマティクスサービス 市場の変化に対応した車載用スピーカー・アンプ・アンテナ・ケーブル・レンズを軸に事業拡大
セーフティ&セキュリティ 北米中心に無線システム事業を成長牽引事業として利益の最大化
エンタテインメント ソリューションズ ゲーム・アニメ事業を強化
既存メディア事業は事業の質的転換を推進

<VISION2025 経営指標>

「VISION2025」における経営指標は以下の通りです。

  2022年度 実績 2023年度業績予想
(2023年4月27日発表)
2025年度 目標
売上収益 3,369億円 3,500億円 3,700億円以上
事業利益※1 4.7% 4.2% 5.0%以上
EBITDAマージン 12.5% 10.3% 10%以上
営業キャッシュ・フロー 266億円 325億円 900億円以上
23年度-25年度の3年累計
ROE 18.2% 8.0% 10%以上
ROIC※2 8.3% 7.6% 9%以上

※1: 売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除することにより算出され、主として一時的な要因からなるその他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。2024年3月期より従来の「コア営業利益」を「事業利益」に名称変更しました。

※2:ROIC =(税引き後事業利益+持分法損益)÷ 投下資本(株主資本+有利子負債)

 

■財務戦略

「VISION2025」では、資本コストを重視した資本効率向上と成長投資バランスのとれたキャピタル・アロケーションの実行により、企業価値最大化を目指していきます。


<2025年度 財務目標>

  • ROE:10%以上
  • ROIC:9%以上
  • 有利子負債資本倍率(D/Eレシオ):0.6以下
  • 親会社所有者帰属持分比率:35%以上
  • 総還元性向:30~40%目安

<キャピタル・アロケーションの最適化>

「VISION2025」では、資本コストを上回る資本収益性の達成に向けて利益成長を実現する営業キャッシュ・フロー創出に重点を置いた上で、成長投資と戦略投資の使途を明確化して、キャピタル・アロケーションを最適化していきます。

成長投資には設備投資や経営基盤強化に向けた投資を、戦略投資には新規事業などへの投資や株主還元、有利子負債返済を織り込んでいき、戦略的なキャピタル・アロケーションを実行していきます。


<株主還元方針について>

当社は、安定的な利益還元及び今後の成長に向けて経営資源を確保することを経営上の最重要課題の一つと考え、収益力及び財務状況を総合的に考慮して、総還元性向を株主還元の指標としました。業績に応じた株主還元策とした配当に加え、中長期的な利益成長に向けた資本活用、資本効率性改善効果のバランスを踏まえつつ、機動的に自己株式取得を行い、総還元性向30~40%を目安に株主への安定的な利益還元を実施していきます。


■サステナビリティ戦略

当社グループは、企業理念「感動と安心を世界の人々へ」にもとづき、事業を通じてあらゆるステークホルダーの期待に応えていくことが重要だと考えます。社会から信頼され、社会に貢献する企業であり続けることは、企業としての持続的な成長にもつながります。

「VISION2025」では、「利益ある成長」と「グローバルでの社会課題解決」を両輪とするサステナビリティ経営の推進活動を更に深化させ、企業価値向上を目指します。


<サステナビリティ戦略の方向性>

E:環境への取り組み 環境負荷削減に取り組み、持続可能な社会の構築に貢献
S:社会への取り組み イノベーションを実現する人材の育成および組織能力強化と、サステナビリティ調達の推進
G:ガバナンス サステナビリティ経営を確実に実行する推進体制の構築
持続的な企業価値向上に向けた取締役会実効性評価の継続的な取り組み