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大文字と小文字で異なる。
大文字と小文字で異なる。
# 大文字は、縦線の上端、下端、中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体では<math>\mathcal{E}</math>のように上半分と下半分をそれぞれ円弧を書きながらで一筆で書く(中線は折り返して2度書く)。[[フラクトゥール]]では<math>\mathfrak{E}</math>のようである。
# 大文字は、縦線の上端、下端、中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体では<math>\mathcal{E}</math>のように上半分と下半分をそれぞれ円弧を書きながらで一筆で書く(中線は折り返して2度書く)。[[フラクトゥール]]では<math>\mathfrak{E}</math>のようである。
# 小文字は大文字を丸め(Є)、上と中の線を右で接続した形と言えるかもしれない。不完全な円と、それを横切る直線であり、円は直線との右の交点の下が少し欠ける。直線は右上がりに書かれることもある。また筆記体では円とひと続きの曲線で書かれる。フラクトゥールでは<math>\mathfrak{e}</math>。
# 小文字は大文字を丸め(Є)、上と中の線を右で接続した形と言えるかもしれない。不完全な円と、それを横切る直線であり、円は直線との右の交点の下が少し欠ける。直線は右上がりに書かれることもある。また筆記体では円とひと続きの曲線で書かれる。フラクトゥールでは<math>\mathfrak{e}</math>。


== 呼称 ==
== 呼称 ==
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* [[フランス語|仏]]:ウ
* [[フランス語|仏]]:ウ
* [[イタリア語|伊]]・[[スペイン語|西]]:エ
* [[イタリア語|伊]]・[[スペイン語|西]]:エ
* [[英語|英]]・[[日本語|日]]:e (イー) ([[国際音声記号|IPA]]: {{ipa|iː}})
* [[英語|英]]・[[日本語|日]]イー {{ipa|iː}})


== 音素 ==
== 音素 ==
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* [[英語]]やフランス語では語尾のeは他に母音があれば無音になる。
* [[英語]]やフランス語では語尾のeは他に母音があれば無音になる。
* 英語では[[大母音推移]]により、多く短音は{{ipa|e}}, 長音は{{ipa|iː}}, [[母音弱化|弱化]]した場合は{{ipaxl|ɪ|I}}となる。母音字 + 子音字 + e のつづりで子音字が一つ、または二つの子音のとき、前者の母音を文字名称(長音)で読み、e は読まない。
* 英語では[[大母音推移]]により、多く短音は{{ipa|e}}, 長音は{{ipa|iː}}, [[母音弱化|弱化]]した場合は{{ipaxl|ɪ|I}}となる。母音字 + 子音字 + e のつづりで子音字が一つ、または二つの子音のとき、前者の母音を文字名称(長音)で読み、e は読まない。
* 英語でearの3字でarの綴りと同じ発音([[イギリス英語]]で{{IPA|ɑː}}、[[アメリカ英語]]で{{IPA|ɑːr}})を表す例がある。
* 英語で “are” の3字で “ar” の綴りと同じ発音([[イギリス英語]]で{{IPA|ɑː}}、[[アメリカ英語]]で{{IPA|ɑːr}})を表す例がある。
* [[オランダ語]]ではアクセントが無いと曖昧母音になる。
* [[オランダ語]]ではアクセントが無いと曖昧母音になる。
* [[ハンガリー語]]では{{ipa|ε}}=<span class="SAMPA">/E/</span>([[X-SAMPA]])
* [[ハンガリー語]]では{{ipa|ε}}=<span class="SAMPA">/E/</span>([[X-SAMPA]])
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* [[靴]]の幅の広さをあらわす。Eが多いほど内側の空間が広くなる。
* [[靴]]の幅の広さをあらわす。Eが多いほど内側の空間が広くなる。
* [[日本]]の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[東北楽天ゴールデンイーグルス]] ('''E'''agles) の略号。
* [[日本]]の[[日本プロ野球|プロ野球]]球団[[東北楽天ゴールデンイーグルス]] ('''E'''agles) の略号。
* 日本の鉄道における[[駅ナンバリング]]。
** [[都営地下鉄大江戸線]](O'''E'''do、Oでは「[[0]](ゼロ)」と紛らわしい為)
** [[名古屋市営地下鉄名港線]](M'''E'''iko、Mは[[名古屋市営地下鉄名城線|名城線]]があるため)
* [[自動車]]・[[航空機]]・[[船舶]]等の燃料計で燃料が空であることを表す、'''E'''mptyの略。
* [[自動車]]・[[航空機]]・[[船舶]]等の燃料計で燃料が空であることを表す、'''E'''mptyの略。
* [[アメリカ合衆国|アメリカ]]における[[コンピュータゲーム]]の[[レーティング]]審査組織である[[エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会]]による「6歳以上対象」の表示("Everyone"の略で、実質的に全年齢対象として扱われる)。
* [[アメリカ合衆国|アメリカ]]における[[コンピュータゲーム]]の[[レーティング]]審査組織である[[エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会]]による「6歳以上対象」の表示("Everyone"の略で、実質的に全年齢対象として扱われる)。

2019年2月20日 (水) 11:11時点における版

Ee Ee
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

Eは、ラテン文字アルファベット)の5番目の文字。小文字は eギリシャ文字Ε(エプシロン)に由来し、キリル文字Еに相当する。英文で最も使われる文字である。

字形

大文字と小文字で異なる。

  1. 大文字は、縦線の上端、下端、中央から、右に垂直に線が付き出した形である。筆記体ではのように上半分と下半分をそれぞれ円弧を書きながらで一筆で書く(中線は折り返して2度書く)。フラクトゥールではのようである。
  2. 小文字は大文字を丸め(Є)、上と中の線を右で接続した形と言えるかもしれない。不完全な円と、それを横切る直線であり、円は直線との右の交点の下が少し欠ける。直線は右上がりに書かれることもある。また筆記体では円とひと続きの曲線で書かれる。フラクトゥールでは

呼称

音素

この文字が表す音素は、/e/非円唇前舌狭半母音)または/ɛ/非円唇前舌広半母音)、ないしその類似音である。

  • しばしば曖昧母音化する。
    • フランス語では/e/等と曖昧母音とでアクサンなどを使い、綴りの書き分けを行う。アクサンなしの e が語末に来たときは、綴字上は音節を成すが、e 自体は(詩などでない限り)決して発音されない。たとえば "illustre" は綴字上は "il-lus-tre" と三個に分綴されるが、音節は "il-lustre" /i-lystr/ のように二音節である。
    • インドネシア語でも辞書では/e/をé、曖昧母音をeと書く。
  • 英語やフランス語では語尾のeは他に母音があれば無音になる。
  • 英語では大母音推移により、多く短音は/e/, 長音は/iː/, 弱化した場合は/ɪ/(IPA) = /I/(X-SAMPA)となる。母音字 + 子音字 + e のつづりで子音字が一つ、または二つの子音のとき、前者の母音を文字名称(長音)で読み、e は読まない。
  • 英語で “are” の3字で “ar” の綴りと同じ発音(イギリス英語[ɑː]アメリカ英語[ɑːr])を表す例がある。
  • オランダ語ではアクセントが無いと曖昧母音になる。
  • ハンガリー語では/ε/=/E/(X-SAMPA)
  • フランス語では en または em に他の子音が続くとき、または語末でやや円唇化した/ɑ̃/非円唇後舌広鼻母音)になる。
  • 北京語朝鮮語の音素/e/後舌化している。
  • 日本語のローマ字表記ではエ段の母音に用いる。
  • 朝鮮語のローマ字表記では母音を示す。文化観光部2000年式ではoやuの前に置いて類似の別音を示すのにも用いられる。
  • リトアニア語では大きく分けて二通りの発音が為される。上昇アクセントがある場合は/æː/という発音となり(具体例: geras 〈良い〉)、それ以外の場合は/ɛ/となる。

Eの意味

学術的な記号・単位

その他の記号

自動車に関するもの

その他

符号位置

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
E U+0045 1-3-37 &#x45;
&#69;
e U+0065 1-3-70 &#x65;
&#101;
半角
U+FF25 1-3-37 &#xFF25;
&#65317;
U+FF45 1-3-70 &#xFF45;
&#65349;
全角
U+24BA &#x24BA;
&#9402;
U+24D4 1-12-37 &#x24D4;
&#9428;
丸囲み
🄔 U+1F114 &#x1F114;
&#127252;
U+24A0 &#x24A0;
&#9376;
括弧付き
U+1D31 &#x1D31;
&#7473;
U+1D49 &#x1D49;
&#7497;
上付き文字
𝐄 U+1D404 &#x1D404;
&#119812;
𝐞 U+1D41E &#x1D41E;
&#119838;
太字
𝐸 U+1D438 &#x1D438;
&#119864;
𝑒 U+1D452 &#x1D452;
&#119890;
イタリック体
𝑬 U+1D46C &#x1D46C;
&#119916;
𝒆 U+1D486 &#x1D486;
&#119942;
イタリック体太字
U+2130 &#x2130;
&#8496;
U+212F &#x212F;
&#8495;
筆記体
𝓔 U+1D4D4 &#x1D4D4;
&#120020;
𝓮 U+1D4EE &#x1D4EE;
&#120046;
筆記体太字
𝔈 U+1D508 &#x1D508;
&#120072;
𝔢 U+1D522 &#x1D522;
&#120098;
フラクトゥール
𝔼 U+1D53C &#x1D53C;
&#120124;
𝕖 U+1D556 &#x1D556;
&#120150;
黒板太字
𝕰 U+1D570 &#x1D570;
&#120176;
𝖊 U+1D58A &#x1D58A;
&#120202;
フラクトゥール太字
𝖤 U+1D5A4 &#x1D5A4;
&#120228;
𝖾 U+1D5BE &#x1D5BE;
&#120254;
サンセリフ
𝗘 U+1D5D8 &#x1D5D8;
&#120280;
𝗲 U+1D5F2 &#x1D5F2;
&#120306;
サンセリフ太字
𝘌 U+1D60C &#x1D60C;
&#120332;
𝘦 U+1D626 &#x1D626;
&#120358;
サンセリフイタリック
𝙀 U+1D640 &#x1D640;
&#120384;
𝙚 U+1D65A &#x1D65A;
&#120410;
サンセリフイタリック太字
𝙴 U+1D674 &#x1D674;
&#120436;
𝚎 U+1D68E &#x1D68E;
&#120462;
等幅フォント
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+1D07 &#x1D07;
&#7431;
LATIN LETTER SMALL CAPITAL E
U+2107 &#x2107;
&#8455;
EULER CONSTANT
U+212E &#x212E;
&#8494;
ESTIMATED SYMBOL
U+2147 &#x2147;
&#8519;
DOUBLE-STRUCK ITALIC SMALL E
🄴 U+1F134 &#x1F134;
&#127284;
SQUARED LATIN CAPITAL LETTER E
🅔 U+1F154 &#x1F154;
&#127316;
NEGATIVE CIRCLED LATIN CAPITAL LETTER E
🅴 U+1F174 &#x1F174;
&#127348;
NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER E

他の表現法

脚注

  1. ^ JIS X0210-1986 情報交換用文字列による数値表現
  2. ^ 東西で違うどん兵衛の味”. 日清食品. 2012年9月17日閲覧。
  3. ^ ここで言う電子化とは、デジタルデータを作る業務的、経営的、社会的な過程の意。

関連項目