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2024年自由民主党総裁選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
2024年自由民主党総裁選挙
2021年 ←
 		2024年
選挙制度 総裁公選規程による総裁選挙
有権者数 党所属衆議院議員：258
党所属参議院議員：116
党員票　　　　　：374
合計　　　　　　：748
議員票
党員票
合計
決選議員票
決選地方票
決選投票
選挙前総裁

岸田文雄

 選出総裁

未定

2024年自由民主党総裁選挙（2024ねんじゆうみんしゅとうそうさいせんきょ）は、2024年（令和6年）9月に行われる予定の日本の自由民主党の党首である総裁の選挙である。

概要

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2021年9月29日に実施された2021年自由民主党総裁選挙で選出された現職の岸田文雄の任期満了に伴い、2024年9月に実施される予定である[1]。

2024年7月26日には党所属の国会議員11人からなる選挙管理委員会が発足した[2]。同年8月5日には初会合を開き、逢沢一郎を委員長に選出した[3][1]。

なお、同年8月14日に岸田文雄が不出馬を表明したことで、前回（菅義偉：不出馬）、前々回（安倍晋三：任期途中で辞任）に続いて3回連続で現職が出馬しない見通しとなった[4][5]。

背景

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第2次岸田内閣 (第2次改造)
2024年8月14日、総裁選の不出馬を表明する岸田文雄

2021年10月に首相に就任後、衆院選に勝利した岸田文雄内閣は比較的高支持率を保っていたが、2022年の安倍晋三元首相の銃撃事件後、国葬実施に対する反発や統一教会と自民党の繋がりが明らかになり、支持率は大きく低下した。 2022年8月10日には内閣改造を行ったが、支持率の低下は止まらず、同年秋の臨時国会では閣僚の更迭も相次いだ。 しかしながら、2023年3月に、尹錫悦大韓民国大統領の訪日による5年ぶりの日韓首脳会談や岸田文雄内閣総理大臣のウクライナへの電撃訪問が行われた後、報道各社の世論調査で軒並みに支持率が回復した。 一旦支持率は持ち直したものの、同年5月には総理の長男である岸田翔太郎総理秘書官の更迭問題で再び低下に転じた。さらにはマイナンバーカードのトラブル問題が追い打ちをかけ、支持率はさらに落ち込んだ[6]。

2023年9月13日に再び内閣改造が行われた。この内閣改造では、女性閣僚の割合が高いことで注目されたが、支持率は概ね横ばいか微増に留まった[7]。 12月に入ると政治資金パーティーの裏金問題が表面化し、支持率は更に低下・自民党の政権復帰以後で最低水準となった[8]。

年明け以降も状況は変わらず、各種世論調査でも自公政権継続と政権交代を望む意見が拮抗しており、自民党内からも岸田の退陣を望む声が出ていた[9]。 2024年8月14日、岸田文雄が首相官邸で記者会見を開き、9月の総裁選挙には立候補せず任期満了をもって総裁を退任し首相を辞任することを表明した[4][5]。

候補者

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立候補を表明した人物

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告示前のため、いずれも正式な候補者ではない。

  • 青山繁晴 ‐ 無派閥。参議院議員2期。2023年10月11日に発売した著書『戦 TELL-ALL BOOK』で出馬を明言。11月17日には自身のYouTubeチャンネルで質問に答える形で出馬を再度明言[10]。
  • 石破茂 - 水月会（石破G）。衆議院議員12期。2024年7月27日に鳥取県米子市で行われた会合で出馬を明言[11]。

立候補が取り沙汰されている人物

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[12][13]

  • 茂木敏充 - 平成研究会（茂木派）。衆議院議員10期。出馬への意欲を示しているとされる[14]。
  • 加藤勝信 - 平成研究会。衆議院議員7期。2024年8月16日に出演したBS11の番組で、出馬を検討し、推薦人確保を始めると表明[14][15]。
  • 上川陽子 - 無派閥。元宏池会 （岸田派）。衆議院議員7期。2024年8月15日には「熟慮したうえで決断し、行動に移していく覚悟だ」と明言を避けたが、出馬の意向を示しているとされる[14]。
  • 小泉進次郎 - 無派閥。衆議院議員5期。
  • 河野太郎 - 志公会（麻生派）。衆議院議員9期。出馬の意向を示しているとされる[14][16]。
  • 高市早苗 - 無派閥。衆議院議員9期。出馬の意向を示しているとされる[14]。
  • 小林鷹之 - 志帥会（二階派）。衆議院議員4期。2024年8月19日に記者会見で立候補を表明する方針と報道[14][16]。
  • 林芳正 - 無派閥。元宏池会。衆議院議員1期、参議院議員5期。出馬の意向を示しているとされる[14]。
  • 野田聖子 - 無派閥。衆議院議員10期。
  • 齋藤健 - 無派閥。衆議院議員5期。2024年8月15日に総裁選への立候補を検討する考えを示した[14][17]。

立候補を断念した人物　

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  • 岸田文雄 - 無派閥。元宏池会。衆議院議員10期。現職。再選の意欲を示していたが、2024年8月14日に首相官邸で記者会見を開き、総裁選挙に立候補しないことを表明した。

世論調査

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LOESS curve of the polling for the 2024 LDP leadership election with a 7-day average.
調査期間 調査会社 サンプル
サイズ 		石破茂 小泉進次郎 河野太郎 高市早苗 菅義偉 上川陽子 岸田文雄 野田聖子 茂木敏充 その他 わからない、答えない
2024年8月14日 岸田文雄が自民党総裁選に立候補しないことを表明
2024年8月3-4日 JNN 1,010 23.1 14.5 7.1 7 4.8 6.9 6.4 0.7 0.9 2[注釈 1] 26.6
2024年7月26-28日 日経・テレビ東京 792 24 15 5 8 5 6 6 2 1 4[注釈 2] 24
2024年7月20-21日 FNN・産経 1,033 24.7 12.1 7.0 7.5 5.4 4.8 4.1 1.4 0.9 1.7[注釈 3] 30.4[注釈 4]
2024年7月20-21日 共同通信 1,035 28.4 12.7 9 10.4 – 8.2 7.5 1.1 2.5 2.5[注釈 5] 17.7
2024年7月20-21日 SSRC 2,044 17 12 4 7 7 5 6 – – 9[注釈 6] 33
2024年7月19-21日 読売新聞 1,031 25 15 8 6 6 4 6 2 1 2[注釈 7] 25[注釈 8]
2024年7月13-14日 ANN 1,012 27 18 6 6 4 6 4 2 1 2[注釈 9] 24
2024年7月6-7日 JNN 1,021 24 16.6 9.3 5.8 5.8 4.9 2.7 1.4 0.9 3.1[注釈 10] 25.5
2024年6月22-23日 SSRC 2,043 18 11 5 5 7 5 5 – – 9[注釈 11] 35
2024年6月22-23日 毎日新聞 1,057 20 7 5 9 6 8 5 – 1 – 39
2024年6月22-23日 共同通信 1,056 26.2 12.1 7.8 6.8 – 7.8 6.6 2.4 2.4 2.8[注釈 12] 25.1
2024年6月21-23日 読売新聞 1,023 23 15 6 7 8 6 6 3 1 3[注釈 13] 22[注釈 14]
2024年6月15-16日 選挙ドットコム・Gunosyリサーチ 1,000 13.6 5.8 6.5 6.7 – 3.3 3.2 – 0.4 6.6[注釈 15] 53.9
2024年6月15-16日 選挙ドットコム・JX通信 984 23.2 9.9 4.8 8.5 – 8.6 7.8 – 0.9 10.4[注釈 16] 25.9
2024年6月15-16日 FNN・産経 1,013 16.4 14.6 8.4 6.3 5.8 5.6 4.3 0.9 0.4 2[注釈 17] 35.3[注釈 18]
2024年6月15-16日 ANN 1,026 23 18 8 6 5 7 3 3 1 1 25
2024年5月18-19日 ANN 1,045 23 18 7 6 5 9 4 1 1 1 25
2024年5月17-19日 読売新聞 1,033 22 16 10 7 6 7 4 1 2 4[注釈 19] 21[注釈 20]
2024年5月4-5日 JNN 1,013 24.2 14.1 8.4 6.1 7 7.8 4.5 1.8 0.3 10.5[注釈 21] 15.3
2024年4月13-14日 ANN 1,037 21 18 8 6 5 9 5 2 1 1[注釈 22] 24
2024年3月22-24日 読売新聞 1,020 22 15 8 5 6 9 7 1 1 3[注釈 23] 23[注釈 24]
2024年3月16-17日 ANN 1,031 22 18 9 6 5 11 4 2 1 1[注釈 25] 21
2024年3月16-17日 SSRC 2,044 17 11 6 6 6 8 3 – – 8[注釈 26] 35
2024年3月8-11日 時事通信 1,160 18.6 12.1 6.4 4.7 5.7 5.9 2.3 0.9 0.4 2.6[注釈 27] 40.4
2024年3月9-10日 共同通信 1,043 22.2 15.4 7.9 8.3 – 10.8 4.9 1.8 0.9 3.3[注釈 28] 24.5
2024年2月24-25日 ANN 1,034 23 17 9 6 4 11 2 3 1 1[注釈 29] 34
2024年2月17-18日 SSRC 2,043 17 10 7 6 7 10 3 – – 7[注釈 30] 33
2024年2月17-18日 毎日新聞 1,024 25 9 7 9 – 12 1 2 1 – 34
2024年2月16-18日 読売新聞 1,083 21 17 10 6 4 8 4 2 2 2[注釈 31] 12
2024年1月26-28日 日経・テレビ東京 969 22 15 10 7 7 5 3 2 2 6[注釈 32] 17
2023年12月8-11日 時事通信 2,000 15 16 8.8 5 6.2 3.1 1.6 – – 1 40.3
2023年11月18-19日 朝日新聞 1,086 15 16 13 8 – – 7 – 1 1[注釈 33] 36
2023年11月11-12日 FNN・産経 N/A 18.2 16 11.9 5.4 4.2 4.3 2.5 – – 5.2 32.3
2023年9月23-24日 ANN 1,018 18 15 14 5 7 – 5 3 3 3[注釈 34] 22
2023年7月1-8日 Asahi 2,113 15 16 13 5 10 – 10 2 – 3[注釈 35] 27
2022年12月3-4日 JNN 1,227 11 – 19 5 7 – 6 2 2 1[注釈 36] 39
2022年11月19-20日 SSRC for Mainichi 3,069 5.9 4 14.7 4.7 4.4 – 15.8 – – 6.4[注釈 37] 17
2022年9月17-18日 SSRC 642 5.1 2.1 13.6 5.1 3.4 – 10.3 – – 8[注釈 38] 20.9

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
[脚注の使い方]

出典

[編集]
  1. ^ a b “自民総裁選の選管初会合、選挙期間拡大や経費抑制を求める声　不記載事件〝後遺症〟色濃く”. 産経新聞. (2024年8月5日). https://www.sankei.com/article/20240805-BXQH73ZHGJNBLDO6BJAXC4T3R4/ 2024年8月7日閲覧。 
  2. ^ “自民 総裁選向け選管委員決定 来月に選挙日程決定する見通し”. (2024年7月26日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240726/k10014524791000.html 2024年8月7日閲覧。 
  3. ^ “[https://www.jimin.jp/news/information/208830.html 「開かれた総裁選」実施を 総裁選管理委員会が初会合]”. 自由民主党 (2024年8月6日). 2024年8月7日閲覧。
  4. ^ a b “岸田首相、総裁選不出馬へ　裏金事件で「責任取る」”. 共同通信. 一般社団法人共同通信社 (2024年8月14日). 2024年8月14日閲覧。
  5. ^ a b “岸田文雄首相、自民党総裁選への不出馬を表明”. 日本経済新聞. (2024年8月14日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA141QL0U4A810C2000000/ 2024年8月14日閲覧。 
  6. ^ “内閣支持率の下落鮮明に　マイナや少子化、政策が不評”. 日本経済新聞. (2023年6月26日). https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2530C0V20C23A6000000/ 2024年8月7日閲覧。 
  7. ^ “人事での政権浮揚は限定的　支持率伸び悩みに与党内から冷ややかな声”. 朝日新聞デジタル. (2023年9月19日). https://www.asahi.com/articles/ASR9M6GRWR9MUTFK00N.html 2024年8月7日閲覧。 
  8. ^ “岸田内閣支持率「危険水域に」　裏金問題が直撃、4閣僚を交代も焼け石に水”. 東京新聞. (2023年12月19日). https://www.tokyo-np.co.jp/article/296755 2024年8月7日閲覧。 
  9. ^ 共同通信 (2024年6月23日). “岸田首相総裁再選で過半数困難 次期衆院選巡り自民高鳥氏 ｜ 共同通信”. 共同通信. 2024年7月14日閲覧。
  10. ^ “Q.総裁選に出馬するって、本当ですか？”. 2024年7月27日閲覧。
  11. ^ 「石破氏「この国を鳥取から変えたい」　総裁選に向けて支持呼びかけ」『朝日新聞』2024年7月27日。
  12. ^ 「自民党総裁選は混戦模様　ポスト岸田、問われるビジョンとチーム力」『日経ビジネス』2024年7月24日。
  13. ^ 「[ttps://newsdig.tbs.co.jp/list/feature/「ポスト岸田」候補の素顔 「ポスト岸田」候補の素顔]」『TBS』2024年2月11日から2024年5月4日。
  14. ^ a b c d e f g h “林官房長官、総裁選出馬の意向　加藤勝信氏・上川外相も検討―小林鷹之氏、１９日にも表明・自民”. 時事通信社 (2024年8月17日). 2024年8月17日閲覧。
  15. ^ “加藤勝信元官房長官、自民総裁選への出馬目指す意向を表明　推薦人集めは「これから」”. 産経新聞 (2024年8月16日). 2024年8月17日閲覧。
  16. ^ a b “小林氏、１９日出馬表明　河野氏、意向固める―自民総裁選、１０人超の名”. 時事通信社 (2024年8月17日). 2024年8月17日閲覧。
  17. ^ 「斎藤健経産大臣、出馬に期待の声「お聞きしなくては」 自民党総裁選」『テレ朝news』2024年8月15日。

注釈

[編集]
  1. ^ 加藤勝信: 0.8%; 小林鷹之: 0.8%; 林芳正: 0.4%
  2. ^ 林芳正: 2%; 小渕優子: 1%; 小林鷹之: 1%
  3. ^ 林芳正: 1.2%; 加藤勝信: 0.4%; 小林鷹之: 0.1%
  4. ^ この中にはいない: 21.8%
  5. ^ 林芳正: 0.7%; 加藤勝信: 0.7%; 小林鷹之: 0.7%; Another MP: 0.4%
  6. ^ このほかの与党の政治家: 2%; 野党の政治家: 7%
  7. ^ 林芳正: 1%; 小林鷹之: 1%
  8. ^ None of these: 13%
  9. ^ 加藤勝信: 1%; Another MP: 1%
  10. ^ 林芳正: 1.5%; 加藤勝信: 0.8%; 小林鷹之: 0.8%
  11. ^ このほかの与党の政治家: 3%; 野党の政治家: 6%
  12. ^ Another MP: 1.9%; 林芳正: 1%; 加藤勝信: 0.9%
  13. ^ 加藤勝信: 1%; 小林鷹之: 1%; 林芳正: 1%
  14. ^ None of these: 11%
  15. ^ Another MP: 6%; 林芳正: 0.6%
  16. ^ Another MP: 8%; 林芳正: 2.4%
  17. ^ 泉健太 (立憲民主党): 1.7%; 林芳正: 0.4%; 加藤勝信: 0.3%
  18. ^ None of these: 27.7%
  19. ^ 小渕優子: 2%; 林芳正: 2%
  20. ^ None of these: 11%
  21. ^ Another MP: 8.2%; 加藤勝信: 1.4%; 林芳正: 0.9%
  22. ^ Another MP: 1%
  23. ^ 小渕優子: 2%; 林芳正: 1%
  24. ^ None of these: 15%
  25. ^ Another MP: 1%
  26. ^ このほかの与党の政治家: 2%; 野党の政治家: 6%
  27. ^ 林芳正: 1.1%; 小渕優子: 0.7%; 西村康稔: 0.4%; 萩生田光一: 0.3%; 加藤勝信: 0.1%
  28. ^ 林芳正: 0.5%; 西村康稔: 0.3%; Another MP: 2.5%
  29. ^ 西村康稔: 1%
  30. ^ このほかの与党の政治家: 2%; 野党の政治家: 5%
  31. ^ 小渕優子: 2%
  32. ^ 林芳正: 3%; 小渕優子: 2%; Another MP: 1%
  33. ^ 林芳正: 1%
  34. ^ 西村康稔: 2%; Another MP: 1%
  35. ^ 西村康稔: 2%; Another MP: 1%
  36. ^ 林芳正: 1%
  37. ^ 橋下徹 (日本維新の会): 2.1%; 吉村洋文 (日本維新の会): 1.9%; 山本太郎 (れいわ新選組): 1.4%
  38. ^ 橋下徹 (日本維新の会): 4.7%; 山本太郎 (れいわ新選組): 3.3%
総裁選が行われなかった場合は、次期総裁を決定した経緯。
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
関連項目
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