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ISO 80000-8

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

IEC 80000-8:2007は、に関するとその単位について定めた国際規格である。

国際標準化機構(ISO)によって2007年に発行された。規格の名称は「量及び単位-−第8部:音」(Quantities and units -- Part 8: Acoustics)である。

この規格は、それまでのISO 31-7を置き換えたもので、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が共同で発行しているISO/IEC 80000の一部である[1]日本工業規格(JIS)ではJIS Z 8000-8:2014が相当する。

内容

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ISO 80000-8は以下の章からなる。

  • 序文 (Foreword)
  • 0 (導入) (Introduction)
  • 1 適用範囲 (Scope)
  • 2 引用規格 (Normative references)
  • 3 名称、記号及び定義 (Names, symbols and definitions)

名称・記号・定義

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ISO 80000-8では、空間と時間に関する以下の量とその単位が定義されている。量の番号と記号の番号の"."より左側が対応している。

単位 備考
番号 名称 記号 番号 名称 記号 定義
8-1 周期 T 8-1.a s
8-2 周波数振動数 f,(ν) 8-2.a ヘルツ Hz 1 Hz = 1 s−1
8-3 対数周波数間隔 G 8-3.a オクターブ oct f2/f1 = 2の場合のf1とf2との対数周波数間隔
8-3.b ディケード dec f2/f1 = 10の場合のf1とf2との対数周波数間隔 1 dec ≈ 3.32 oct
8-4 角周波数角振動数 ω 8-4.a ラジアン毎秒 rad/s ω = 2πf
8-4.b 毎秒 s−1
8-5 波長 λ 8-5.a メートル m
8-6 波数 σ 8-6.a 毎メートル m−1 σ = 1/λ
8-7 角波数 k 8-7.a ラジアン毎メートル rad/m k = ω/c = 2π/λ
8-7.b 毎メートル m−1
8-8 密度 ρ 8-8.a キログラム毎立方メートル kg/m3 ρ = m/V
8-9.1 静圧 ps 8-9.a パスカル Pa 音波がないときの圧力
8-9.2 音圧 p 瞬時全体音圧と静圧との差
8-10 粒子変位 δξηζ 8-10.a メートル m 音波がないときの位置からの媒質内の粒子の瞬時変位
8-11 粒子速度 vuuvw 8-11.a メートル毎秒 m/s
8-12 粒子加速度 a 8-12.a メートル毎秒毎秒 m/s2
8-13 音の体積速度,音の体積流量 q,(qV) 8-13.a 立方メートル毎秒 m3/s 粒子速度の垂直成分を、音波が伝搬する断面に渡って積分したもの
8-14.1 音速位相速さ c 8-14.a メートル毎秒 m/s 音波の位相の移動速さ
8-14.2 (音の)群速さ cg 音波エネルギーの移動速さ
8-15 音響エネルギー密度 w 8-15.a ジュール毎立方メートル J/m3 時間平均音響エネルギーの単位体積当たりの値
8-16 音響パワー PPa 8-16.a ワット W ある面を通過する、面上の点における垂直方向の音圧pと粒子速度unの成分との積を、全面積に渡って積分したもの
8-17.1 音の強さ音響インテンシティ i 8-17.a ワット毎平方メートル W/m2 i = pv
8-17.2 時間平均音響インテンシティ I
8-18 音響暴露量騒音暴露量 E 8-18.a 平方パスカル秒 Pa2・s
8-19 (媒質の)特性インピーダンス Zc 8-19.a パスカル秒毎メートル Pa・s/m エネルギー損失のない媒体のある点における平面進行波について、 音圧を音波の伝搬方向の粒子速度の成分で除したもの
8-20 音響インピーダンス Za 8-20.a パスカル秒毎立方メートル Pa・s/m3 ある面において、面上の平均音圧を、その面を通過する体積流量で除した複素数商
8-21 機械面インピーダンス Zm 8-21.a ニュートン秒毎メートル N・s/m ある面において、面上の全ての力を、その面における力の方向の平均粒子速度の成分で除した複素商
8-22 音圧レベル Lp 8-22.a ベル B 通常は1/10の分量単位のデシベル(dB)を使用する
(基準量:p0 = 20 μPa)
8-23 音響パワーレベル LW 8-23.a ベル B 通常は1/10の分量単位のデシベル(dB)を使用する
(基準量:P0 = 1 pW)
8-24 音響暴露レベル騒音暴露レベル LE 8-24.a ベル B 通常は1/10の分量単位のデシベル(dB)を使用する
(基準量:E0 = 400 μPa2・s)
8-25.1 減衰定数 α 8-25.a 毎メートル m−1 ある場の量が距離xの関数f(x) = Aeαx cos[β(xx0)]で与えられるときのαが減衰定数、βが位相係数
8-25.2 位相定数 β
8-25.3 伝搬定数 γ γ = α+
8-26.1 音響パワー損失係数損失率 δψ 8-26.a (数の)1 損失音響パワーの入射音響パワーに対する比率
8-26.2 音響パワー反射係数音響パワー反射率 r,(ρ) 反射音響パワーの入射音響パワーに対する比率
8-26.3 音響パワー透過係数音響透過率 τ 透過音響パワーの入射音響パワーに対する比率
δ+r+τ = 1
8-26.4 音響パワー吸音係数吸音率 α 損失及び透過音響パワーの入射音響パワーに対する比率
α = δ+τ
8-27 音響透過損失 R 8-27.a ベル B 通常は1/10の分量単位のデシベル(dB)を使用する R = 10 lg(1/τ) dB
8-28 等価吸音面積吸音力 A 8-28.a 平方メートル m2 吸音率と表面積の積
8-29 残響時間 Tn 8-29.a s 音源の停止後、室内の平均の音響エネルギー密度がn dB減少するのに必要な時間

関連項目

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出典・脚注

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外部リンク

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